いきおくれ女子いろいろウォッチ

映画の備忘録として

お酒と映画

旅行中に気が付いた「お酒映画ベスト10」

どっちも大好き、両方合わせて諭吉を何枚つぎ込んだかわからないくらい好き。

と、とりあえず、参加だけでもしたい、と思って、帰りの新幹線で殴り書きする。

お酒と映画は切っても切れない関係にあるので、キリがない。そこで「最近の映画で、お酒が意味を持っている映画」という私ルールを作った。あと、お酒がらみの好きなシーンがある映画と、お酒が効果的に使われている映画でわけてみた。

パッと思いついた10本は以下。ちゃんと考えたら、10本に絞り切れないよ…

 

1.ル・アーヴルの靴みがき (2011年、フィンランドアキ・カウリスマキ監督)白ワイン
2.インビテーション(2015年、アメリカ、カリン・クサマ監督)ワイン
3.ブルージャスミン(2013年、アメリカ、ウディ・アレン監督)シャンパーニュ、ウィスキー
4.アデル ブルーは熱い色(2013年、フランス、アブデラティフ・ケシシュ監督)ワイン
5.ゼロ グラビティ(2013年、アメリカ、アルフォンソ・キュアロン監督)蒸留酒
6.キャロル(2015年、アメリカ、トッド・ヘインズ監督)マティーニ
7.ソニはご機嫌ななめ(2013年、韓国、ホン・サンス監督)焼酎
8.汽車はふたたび故郷へ(2010年、グルジアオタール・イオセリアーニ監督)ワイン
9.イタリアは呼んでいる(2014年、イギリス、マイケル・ウィンターボトム監督)ワイン
10.ジャッキー・コーガン(2012年、アメリカ、アンドリュー・ドミニク監督)ビール

 

(表記が、やってはいけないことリストに上がっている事を全部やっているようなヒドイ有様だった。遅ればせながら、訂正した。本当にすみません。時間切れで、集計から弾かれている事を願う。)

 

そして、パッと思いついたものなので、お酒に非常に偏りがあり、ワインばっかりになってしまった。カクテルなんて、マティーニを無理やり突っ込んだ一本のみ。愛する日本酒は、どうしてもドキュメンタリーしか思いつかなくてゼロ。日本酒を印象的に飲んでいる最近の日本映画って、どうしても思いつかない。

うー、悔しい、なんか思いついたら、番外編を書こう。

 

1.ル・アーヴルの靴みがき (2011年 フィンランド 監督アキ・カウリスマキ お酒白ワイン)お酒がらみの好きなシーンがある映画。
主人公のマルセルがレストランで一人で食事をするシーンがある。そこでいつも通りグラス一杯の白ワインとオムレツを注文しようとしたが、値上がりしたらしく手持ちのお金では足らない。(マルセルは靴みがきで生計をたてていて、低所得層に属する。)そこで「卵一個のオムレツとグラス一杯の白ワイン」とオーダーする。(本当は、オムレツは卵2個)
こう書くと、「アル中!」と怒る人がいるかもしれないけど、違うのだ。これは、ただの格好つけ。ポリシーというか、スタイルというか。
マルセルは頑固ジジイなのだが、なんか、このシーンが非常に良かった。好きなシーン。
映画も、とてもいい作品だった。


2.インビテーション(2015年 アメリカ 監督カリン・クサマ お酒ワイン)お酒が効果的に使われている映画。
2017年の未体験ゾーンで鑑賞。シッチェスで受賞しているサスペンス、スリラー、ホラーと言ってもいいかもしれない作品。
元妻のパーティに、現在のパートナーと招待されたウィル。元妻は資産家で、ウィルもかつては住んでいた高級住宅街の豪邸に招待される。ウィルと元妻の間には一人息子がいたが、その一人息子が事故死した後、元妻は精神を病み、新興宗教にはまってしまった。そこで現旦那と出会った事が原因で、ウィルと元妻は離婚する。
で、そのパーティには、元妻が新興宗教にはまったころから疎遠になっていた友人達が招かれている。久しぶり〜〜と再会を喜びつつも、なんか不穏な雰囲気があり、みんな微妙な顔。
パーティなので乾杯をするのだが、それが、ボルドー五大シャトーの古いビンテージ。(詳しい事は忘れた。ええええぇ〜〜ってなったのだけは覚えている。)招待客もマジで?って感じで顔を見合わせてる。
で、その後色々な事があり、最後のシェリー(これもすごいのだった。けど、忘れた。)で大事件、そして怒涛のクライマックス、という映画だった。
とにかく、スゴイお酒が出て、ええっ、てなる。ホームパーティのレベルじゃない。このパーティはただのパーティではない、という事がお酒からありありと伝わってくる。そして、勿論ただのパーティではなかった。
この作品はすごい面白かった。劇場公開されなかったのが残念。まぁ、スター俳優が出てないから、しょうがないか。


3.ブルージャスミン(2013年 アメリカ 監督ウディ・アレン お酒シャンパーニュ、ウィスキー)お酒が効果的に使われている映画
映画が始まったばかりの時は、破産してお金がないにも関わらず、シャンパーニュが飲みたいとか言って、安いお酒を飲んでいる妹やその彼氏達を小馬鹿にしているジャスミンが、最後にはその、安いウィスキーを飲んで酔っ払っている姿が、怖かった。
落ちぶれ具合を身だしなみやお酒で表現していて、それをあの完璧な美貌のケイト ブランシェットが圧巻の演技で演じていた。そりゃあ、主演女優賞を受賞するでしょうよ。

 

4.アデル ブルーは熱い色(2013年 フランス 監督アブデラティフ・ケシシュ お酒ワイン)お酒が効果的に使われている映画
この映画では、階層を表現するのにワインが非常に効果的に使われていた。
エマの家では、カキにあわせて白ワイン(おそらく、ロワールではなくシャブリ。)が出される。ワインに合わせて、グラスも出して、セッティングをしていた。エマの両親は、芸術や娘の性的嗜好に理解を示していた。
アデルの家では、パスタがガツンと出されて、みんなでそれを取り分けて食べる。赤ワインは、普通のグラスでがぶ飲み。(こっちのパスタの方が美味しそう…)両親は公務員押しで、アデルを理解しようという雰囲気はない。
アッパーとミドルのクラス感が非常によく表現されていた。


5.ゼロ グラビティ(2013年 アメリカ 監督アルフォンソ・キュアロン お酒蒸留酒?)お酒がらみの好きなシーンがある映画
ジョージ クルーニーが帰ってくるシーンで、ここに酒を隠していたのさ、というシーン。(いや、他にもアドバイスとかしますけどね。お酒はメインの用事ではないですけどね。)あのシーンが、本当に好き。映画自体は、別に、普通に好き程度なんだけど。
あのシーンは夢か現かよくわからない感じになっているが、どっちにしても「ああ、この人は死んでしまったのだ。」という事が伝わってくるシーンだった。
それまではサンドラ ブロックも、宇宙の深淵に消えていったジョージ クルーニーを、もしかしたら助ける事が出来たかも、などという後悔とか、もしかしたらまだ生きているかもしれない、という思いがあったかもしれない。しかし、あのシーンで、ああ、この人は死んでしまったのだ、ということが腑に落ちたのではないだろうか。私は、そんなシーンだったと思った。

そして、死に囚われたサンドラ ブロックを、解放し救ったように思った。

非常にいいシーンだった。


6.キャロル(2015年 アメリカ 監督トッド・ヘインズ お酒 マティーニ)お酒が効果的に使われている映画
キャロルがマティーニを飲むシーンが、非常に格好よくて、テレーズが憧れるのも納得してしまうシーンだった。デパートのシーンだけだと、ただの一目惚れで、ちょっとストーリー的に甘くて弱いんだけど、惹かれていく過程が格好良く演出されていた。


7.ソニはご機嫌ななめ(2013年 韓国 監督ホン・サンス お酒 焼酎)
ホン サンス=お酒というくらい、よくお酒を飲んでいる。あの、ダラダラお酒飲んでいるところが、ホン サンスの描くダラダラした男女にも通じる。

7位ホン サンス作品全部としたいくらいだが、とりあえず「ソニはご機嫌ななめ」にしてみた。この映画は特に、韓国人お酒強いなぁ〜〜としみじみ思う映画だった。自分のか弱い肝臓と比べると、本当にあの人達すごいよ。昼から焼酎ストレートでガンガン飲んでいるんですよ、あの人達。凄い。羨ましい。私にその肝臓を下さい。


8.汽車はふたたび故郷へ(2010年 グルジア 監督オタール・イオセリアーニ お酒 蒸留酒、ワイン)お酒が効果的に使われている映画

主人公が、フランスへ亡命する前に政府高官にワイロでワインを持っていくシーンがある。ラベルとかなんにも貼っていない古ぼけたボトルを差し出して〇〇ですよ、っていうと、おおって喜んで受け取っていた。

さすが、黒海沿岸ワイン発祥の地、と思った。

あと、映画の冒頭でなんか蒸留酒ウォッカ的な何か?)を作っているのだが、雰囲気からいって密造酒?かしら?って感じだった。「子供は飲んじゃダメ」とか言われていたが、確か盗み飲みしてなかったっけ?まぁ、ダメと言われたら、イタズラしちゃうよね。


9.イタリアは呼んでいる(2014年 イギリス 監督マイケル・ウィンターボトム お酒 ワイン)

イギリスのオッサン二人がイタリアで食レポする映画(雑すぎる…)。素敵なホテルやレストランで素晴らしいお料理そしてワイン。素晴らしかった。

ただ、私がこの映画で一番好きなシーンは、実は全くお酒に関係なし。

あるホテルで一つの椅子を発見して、オッサン達はJKのようにきゃあきゃあと大はしゃぎ。「あれやろうぜ〜〜」って言ってやり始めるのが、ゴッドファーザー2のワンシーン。若きドン コルレオーネが父の仇をとるシーン。

ロバート デ ニーロがマーロン ブランドの若かりし頃を、あのフガフガした喋り方を真似して演じるのだが、その真似の真似をオッサン達が大喜びしてやっているシーンが、一番好き。

そのシーンまでも、ず〜っとフガフガした喋り方の色々な役者や役のモノマネしていたのだが、お前らこの「真似の真似」がやりたかっただけなのかよ、今までのモノマネは全部コレのための前振りだったのかよ、と思った。


10.ジャッキー・コーガン(2012年 アメリカ 監督アンドリュー・ドミニク お酒 ビール)お酒が効果的に使われている映画

この映画は、サブプライムローンをギャングの賭場荒らしに置き換えたアメリカ経済の映画、らしい。

途中のレストランのシーンで、小道具の確かビールが、カットによって増えたり減ったりする。同じシーンなのに、さっきのシーンと数が違う、あれれ⁇となる。サブプライムの詐欺みたいな話を上手く、地味に表現していた。

映画の評判はイマイチだったようだが、細かいところまで作りこまれた作品だった。

 

うわぁぁ、締め切り時間に間に合わない。

理由については、追記するかも。とりあえずアップする。