いきおくれ女子いろいろウォッチ

映画の備忘録として

ジョン バーンサルが可愛いーレッドスパローの感想がこのタイトルなのは、書いてる私もヒドイと思う。

「レッドスパロー」を見た。

例によって前もって調べたりせず、ジェニファーローレンス主演のスパイの映画、程度の情報で見に行った。スパイ映画だから、どんでん返しがあるんだろなぁ〜〜くらいのノリ。

ジェニファー ローレンス演じるドミニカは、ボリジョイのプリマバレリーナだったのだが、不幸な事件を引き金に道を踏み外し、スパイに仕立て上げられる、という物語。

出だしのジェニファー ローレンスのバレリーナ姿で少しズッコケる。だって、体つきが全くダメだから。ナタリーポートマンは、ブラックスワンの時、もっとちゃんと体作ってたよ。「レッドスパロー」はバレエ映画ではないから、メインのセクシースパイにあわせて体を作ったのだろうが、それにしても、ボリジョイのプリマが…

ボリジョイ劇場は、素敵だった。

昔、バレエに憧れてよく舞台を見に行ったのだが、上野や彩の国埼玉とかの劇場が好きだった。しかし、ボリジョイと日本の劇場とでは、当たり前だが全く格が違う。いつか行ってみたい。

バレエには非常に憧れたが、私は体が並外れて硬かったので、見ているだけだった。その後、必要に迫られて柔軟を頑張ったら、股割りできるようになったので、やっぱ人間気合いだよな、と思った事は、まぁ、どうでもいい話。

さて、ドミニカはバレリーナの夢を断念してから、スパイ養成学校にイヤイヤ行って、そしてそこでスパイの才能が開花する。

スパイ養成学校では、エゲツない事をやっているはずなのに、教室が明るく、解放感があり、清潔で、秩序立っているから、不安を煽るような事もなく、非常に見やすくまとめられていて、嫌味がない。そして、わかりやすい。

いわゆる人たらしの技術を仕込まれるのだが、その過程を教本のように見せられる。

まず、プライドを叩き潰し、自我を再構築させ(国家に忠誠を誓わせ)、ターゲットの欲望に合わせて自分を作りかえる。

ドミニカが吹っ切った瞬間、ターゲットの欲望を見切り、しかしそれに合わせず反対の行為を実行する事で、心理的に相手をたたき伏せるところは、女優魂爆発だった。バレリーナ頑張ってるとこより、この演技の方が凄いと思う。

その後、スパイになってからは、カワハギ職人とか出て来たりして、ちょっと痛そうだったりするが、血糊控え目で清潔な空間の明るい映像だから、サラッと見ることが出来る。

地下室みたいなところの拷問も、薄暗くてもくすんだ感じではなく、空気もよどんでいない。実にアッサリと拷問を描く。

スパイ映画だが、陰惨さがなくて、わかりやすく、素直にスルッと理解できる。

話のテンポが良くて、ダレる事なく楽しむ事が出来た。娯楽作として、いい作品だったと思う。

ただ、なんというか、非常に「アメリカ人いい人」押しが強くて、私はそういうところは好きになれなかった。なんか「尊敬されている日本、美しい国日本」みたいな感じで、押し付けがましくてうっとうしい。

アメリカ人ってもっと「アメリカが正義っていうか、オレ正義‼︎」という感じのオモロイ映画を量産してくれていたのに、どうしちゃったの?

映画が始まる前の予告でやってたやつなんて、「アメリカ人5人vsテロリスト5万人」とかいってたよ。ちょっとその算数おかしくないか?なんでアメリカをマイノリティーにしてんの?

そこいくとイーストウッドなんて、相変わらず「アメリカ正義」な映画を作っていて、イカす爺さんだと思う。テロリストの書割りぶりは、小学生の学芸会も真っ青だよ。素晴らしい。

いわゆる最近の「史実に基づく物語」を作っているイーストウッドは、「オレ正義」が欠けている。しかし、そうしてみて、ああ、イーストウッドって「アメリカ正義」の人だったんだな、という事が際立ったと思う。爺さん、余生は好きなだけ好きな映画を作ってくれ。

 

さて、そんなフツーのスパイ映画の感想をなぜ書いているのかといえば、それは、マティアス・スーナールツが出ていたから!

適当に見に行ったので、マティアス・スーナールツが出てるとか知らなかった。というか、私はこの人の名前を覚えることが出来なくて、チラシ見ても気が付かなかった。(ヒドイ。)

私は、オーディアールがあんまり好きではないのだが、それでももう一回「君と歩く世界」が見たいのは、マティアス・スーナールツが出てるから。

どんな人かと言いますと、ただ一言、可愛いんですよ。もう、無茶苦茶可愛い。

「レッドスパロー」では、なんかプーチンを意識したビジュアルだったが、それもまた良し。

で、タイトルのジョンバーンサルですよ。もう、無茶苦茶可愛いくて、可愛いくて、可愛い俳優さん。

どんな映画に出ているかというと、「ベイビードライバー」の一番最初の強盗トリオのイケメンじゃない方の人とか「ザ コンサルタント」の弟とか。

私はバーンサルの可愛さに「レジェンダリー」で、目覚めたのだか(映画は普通)「ブラッド スローン」も良かった(映画は普通)。あ〜、ヒューマントラスト渋谷ありがとう〜〜

この人は、血まみれになって無駄死にする役が最高に似合う人。

スーナールツもバーンサルも、主役ではなくて準主役くらいで、最後に死ぬ役が最高。

と、いう訳で、「レッドスパロー」は私的には大満足のエンディングの映画だった。サイコー!

(色々とヒドイ。)